福岡県庁を訪問し、新産業振興課の職員の方々より「福岡バイオバレープロジェクト」の取り組みについてのお話をお伺いしました。
福岡バイオバレープロジェクトとは、平成13年から、福岡県南部の中核としてである久留米市を中心にバイオ技術を核とした新産業の創出や関連企業・研究機関の一大集積(バイオクラスター)を目指すものです。
福岡県には九州大学を含む4つの医科系大学をはじめとする医療・研究機関が集積しており、機能性食品を取り扱う企業も集積しており、バイオ専用のインキュベーションセンターやバイオファクトリーを整備するなどそのポテンシャルがプロジェクト推進の背景にあります。
推進体制として、福岡県バイオ産業拠点推進会議が中心となっており、同会議は558会員(企業371、行政41、個人146)で構成されています。
事業の一つとして、機能性食品届け出に向けた各種支援制度があり、中小企業への支援も行なっています。
平成13年から始まっている同プロジェクトですが、福岡県から毎年1〜2億円程度の税金が投じられている一方で、KPIやKGIの設定についてお伺いすると年間5件程度の製品化というお答えでした。
神奈川県において進められている類似事業においても、検証可能なKPIやKGIを設定した上で効果検証するべきであるという考え方がありますが、福岡県においてもこの点についてはご苦労されているようでした。
大枠の方向性については興味深いものですが、税金の使い方や施策の効果検証については、さらなる調査を進める必要があると考えました。
千里の道も一歩から
神奈川県議会議員
菅原直敏