神奈川県議会

2020年6月26日厚生労働常任委員会

厚生労働常任委員会が開催されました。

新型コロナウイルス感染症の流行と介護施設等についてと津久井やまゆり園の再生について質疑、提案を行いました。

新型コロナウイルス感染症の流行と介護施設等については、(1)介護施設等感染症対策費についてと(2)医療・福祉の担い手支援について(特に介護施設)質疑を行いました。

 

論点としては以下です。

(1)介護施設等感染症対策費について

  • 新型コロナウイルス感染症の流行にかかる介護施設等の経営状況の把握
  • 「『ケア付き宿泊療養施設』を運営」とあるが、具体的内容

 

(2)医療・福祉の担い手支援について(特に介護施設)

  • 介護施設等の範囲
  • 対象となる職員の範囲〜10日以上従事、時間要件はない?
  • 慰労金の額(20万円5千人、5万円26万5千人)
  • 慰労金の支給にかかる事務の委託にかかる費用の想定
  • 委託先として想定される事業者のイメージ

 

介護事業所は、小規模企業も多く、一度感染症のクラスターが発生すると、利用者や職員の生命も危機に晒されるだけでなく、経営自体が立ち行かなくなります。非常に利益率も低く、内部留保も乏しいため、1〜2ヶ月閉鎖すると破綻する事業所も少なくありません。このような現状を踏まえた支援が重要である旨を申し上げました。

国が介護職員等に支給する慰労金については、方向性としては良いのですが、可能な限り公平・公正に支出されることと、対象範囲の明確化について付言しました。

支給事務の外部委託も検討しているようですが、国保連を活用したスキームが念頭にあることも確認できました。同団体は医療や介護保険にかかる給付事務既に行っているため、業務の親和性もあり、適正価格で対応できるならば、良いと思います。広告代理店や人材派遣会社等は畑違いで住んで、プロセスの透明性の観点からも今回の案件については不適切だと考えるからです。

なお、給付事務等の本質的の課題はデジタル変革の遅れですので、この機会に庁内全体の手続きのデジタル変革を推進する旨も提案しました。

 

津久井やまゆり園の再生について

  • 津久井やまゆり園利用者支援検証委員会中間報告書等について
  • 共同会の運営について利用者や家族らのアンケート調査で、70・0%が「満足している」、8・9%が「満足していない」、15・6%が「どちらともいえない」と回答についての県の県考え
  • 本音を言えない環境
  • 虐待に関する感覚の鈍麻
  • 検討委員会の当初予定
  • 「障害者施設における利用者目線の支援推進検討部会」の設置の説明について
  • 検証委員会における検証はしっかりとクローズさせるべき
  • 3つの混同:知事の県政運営の手法、施設における虐待、相模原障害者施設殺傷事件の真相究明の3つの柱が混在している
  • 3つの対立:政治的対立、施設か地域かの対立、メディアによる対立
  • 3つの不在:県の責任の検証の不在、かながわ共同会の責任の検証の不在
  • 結局、当事者不在
  • 本県の福祉政策の課題~政策決定の問題

津久井やまゆり園利用者支援検証委員会中間報告書については、その内容を見る限り、福祉現場に関わってきた者として、有りえない内容であることは申し添えました。虐待以前の法人としてのガバナンスに問題がある内容でした。

2月に公表されたアンケート結果についても、当事者や家族がその運営にあたって本音を言えない状況もある可能性があることも加味するべきと提案しました。特に、虐待され続けていると、虐待を虐待とも感じられないようになってしまうことは、障害者福祉に限らず見られることです。

当初は令和3年度まで予定されていた検討委員会が、検討部会に変わってしまったことは、流石に県民には説明がつかない旨を指摘しつつ、一方で全ての県営施設への虐待調査へ対象が拡大したことは建設的に捉え、その代わりに検証委員会で取り組んできたこともきっちり部会の中で終結させることを強く要請しました。

他にも、知事の県政運営の手法、施設における虐待、相模原障害者施設殺傷事件の真相究明の問題が検証委員会の設置過程で混在してきたので、ここを明確に分けて、取り組みを進めるべきである旨もお伝えしました。

昨年1年間は厚生常任委員会を離れていましたが、結局当事者が不在であると最後にお伝えしました。

当事者を起点に物事を再構築していけば、自ずとやるべきことは出てきます。

今日は、関心の高いテーマがあったためか、傍聴者やメディアも多く訪れ、三密状態で熱気あふれる委員会でした。

私は1人会派のため、質疑は最後になるのですが、20時の終了時間まで、ずっと傍聴されている方々もいました。

委員会室を出た廊下で、1人の傍聴していた障害者施設を経営されている女性から声をかけられました。

「私たちの思いを代弁してくれてありがとうございます。」と言葉を頂きました。

現場に関わっている、議会の机上で議論されていることとはまた異なった課題があることに常に気づかされます。

今年度も、現場というミクロの視点、社会福祉制度というマクロの視点そしてソーシャルワーカー・ケアワーカーとしての専門的な視点から、厚生常任委員会に臨んでまいります。

委員会の録画中継はこちらからご覧になれます。

 

共生の共創〜自分らしく生きる

神奈川県議会議員
菅原直敏