
写真:LKY公共政策大学院の教授と学生達とともに
3泊5日の行程で実施したシンガポールの調査もそろそろ終了します。ホテルで調査のまとめ仲間の議員達と議論したり、報告書の作成を行っています。
今回、私がこの調査を企画した理由は、各論としてはシンガポールのICT教育を主に神奈川事務所の現状や住宅・都市政策等があったのですが、もう一点は政治に関わる者としてアジアの現状を私自身が肌で感じたいということがありました。同僚議員も含めてそれらを感じられたようなので、一つの目的は達成されました。
アジアの国々と言っても決して一括りに出来るわけでもなく、さらに日々独自の変化を非常に速いスピード感で成し遂げています。昨年末からいくつかのアジア諸国を歴訪していますが、日本にはない「活力」がアジア諸国にはあります。
そして、久しぶりに訪れたシンガポールで私が痛切に感じた両国の違いは、危機感とそれに伴う迅速な意思決定です。失われた20年と形容されるバブル崩壊以後の日本の状況ですが、日本はこの間重要な課題をことごとく先送りしてきました。そして依然として先送りしようとしています。一方でシンガポールは失敗を恐れずに決断を続けてきました。
国家の存亡と言う観点からは、少なくともシンガポールの決定する姿勢はプラスに働いていると感じます。
アジア諸国の中で、様々な点で日本程発展し成熟している国は存在しないし、多くのアジアの方々もその認識には変わりはないようです。だからこそ、決断のできない日本の政治が奇異に映るようです。
危機なのに危機感を感じられない日本の「ゆでカエル」状態、これらの早急な改善を目指す必要性を再認識したシンガポール調査でした。
私達日本人にとって「変わるリスク」より「変わらないリスク」の方が遥かに大きいのではないでしょうか???