活動報告など

これほどまで多種多様なシンポジウムはあっただろうか??

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写真:会場は大入り満員

一国多制度推進ネットワークと地方政府の多様化を進める議員連盟の共同シンポジウムが滋賀県大津市の明日都浜大津で開催されました。

事務局として開催に関わりましたが、非常に刺激的なシンポジウムでした。最終的には100人近くの参加者が集いました。

前半は木原勝彬氏(NPO法人政策研究所理事長)の講演。

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写真:参加者の意見を聴くパネリストの目も真剣

後半のパネルディスカッションでは、パネリストとして議連の荻原隆宏・鈴木太郎両代表(共に横浜市議会)、ネットワークからは堤中富和さん(大津市役所)、岡田博史さん(京都市役所)さらには後房雄名古屋大学教授。

参加者としては、地元の越直美大津市長や元犬山市長で県議・衆議院議員も務めた経験がある石田芳弘氏を始め、北は東北から南は沖縄まで地方自治体議員・職員及び研究者等が参加しました。

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写真:地元大津市の越直美市長

このような面子が、遠慮なく率直に持論を展開し進んでいきます。大津市長が「現在の二元代表制は市長に都合がよく、政策実現をしたいからこそ市長になった」旨の発言をすれば、荻原代表が議員の立場でその率直な物言いに対して応戦する。さらには後教授が「まだ市長になったばかりだから、そう考えるのであって、経験が長くなればそういう考えでなくなる首長も多い」旨の発言で持論を展開。

鈴木代表の「どんな制度になろうとも、議員の資質向上が不可欠であり、既存の制度内でもできることをやっていくべきである」旨の考えに、石田氏が地方議会における議院内閣制の必要性をぶつけていく。

他にも様々な意見が会場から飛び交い、岡田さんからは「だから多様な制度を認めていく制度設計が必要なのではないか」とのシンポジウムの本来の意義を強調して、議論を揺り戻す。

これほどまでに多種多様なシンポジウムがあっただろうかというのが私の率直な感想。

このシンポジウムこそが多様性の塊であり、こういう人達が増えていき、各地域でのリーダーとなっていけば、地域における自治の担い手も増えていくと確信しました。

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写真:共同声明を読み上げる岡田さんと菅原直敏

共同声明

地方から「この国のかたち」を変えよう!

“他律”の「地方行政」から“自律”の「地方政府」へ

我が国の地方分権改革は、2000年の機関委任事務の廃止以降本格化し、基礎自治体への権限移譲等様々な改革が着実に進められてきた。そうした中、昨今の大阪をはじめ全国各地で新しい地方政府の提案がなされている状況を見ると、国に決められてしまうのではなく、地方から「この国のかたち」を変えることができるのではないかと感じ始めている人が増えつつあるのではなかろうか。

こうした状況の下、決して忘れてはならないのは、地方自治の根幹に関わるもう一つの重要なテーマを地方分権改革の俎上に載せることである。

それは、住民と地方政府の関係性を深化させることである。

地方におけるガバナンスは、我が国では “地方行政”と表現されてきた。しかし、人口減少と高齢社会を背景に、求められる地方政府と自治のあり様がますます多様化する中、住民自治に基づく地方政府の創意工夫と責任において、教育・福祉・医療・安心安全等の施策を安定的に展開し、経済の活性化をも図れるよう、権限と財源を地方に委ね、より深化した民主的手続を経て政策を決定する状況を生み出していくことが時代の要請である。

よって今後は、住民自らが自治体の政策を選択する主体となり、その責任において自治行政権のみならず、自治立法権と自治財政権を行使する“地方政治”を展開していかなければならない。

元来、地方政府のあり様とは、国政による決定を待つべきものではなく、地方自らの意思によって導かれるべきものである。この点、欧米諸国の地方政府形態は実に多様であるが、その選択・創出にあっては、住民投票による決定が地方の意思となり、決定されている。一方、我が国は、憲法により地方自治が保障されながらも、地方自治法により議会と首長の権限が一律に定められ、画一的に二元代表制が展開されている。これにより高い行政効率を得る代わりに、住民による政策選択が抑制されている。また、地方税地方交付税など歳入に関する制度の根幹部分が法令によって詳細に定められている。歳出や規制に関する事項についても、同様である。これらのため、自治体が自律的に決めて実施する取組には限界があり、その効果は限定的とならざるを得ない。“他律”の「地方行政」たる所以である。

自治とは、自らを治めると書く。自らのことは自らの自由意思と責任で決めるというのが自治の本旨である。今こそ、私たち自身の手で、真の自治精神に基づく“自律”した「地方政府」のあるべき姿を描き、我が国にふさわしい自治を創出していくべきではなかろうか。

今ここで、「地方政府の多様化を進める議員連盟」と「一国多制度推進ネットワーク」は、ローカル・オプティマム(地域最適)の住民自治・団体自治を再構築し、活力と希望に満ちた新たな「この国のかたち」を実現するために、共に行動していくことを宣言する。

平成24年6月30日

地方政府の多様化を進める議員連盟

一国多制度推進ネットワーク